アイビー
姉妹のありふれた日常に潜む影。長女アヤノの秘密、姉妹の抱えた影―。「何か」の存在を感じ怯える姉妹。
作品情報 | |
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作品名 | アイビー |
ストーリー | 父親が亡くなり、実家に集まる4人の姉妹。
趣味の音楽活動ばかりで、仕事も探さずブラブラしている次女ミハルを諭す長女のアヤノ。 そんなミハルをからかう三女のサエ。 四女のナナは1人、ベランダで黄昏がれている。 ナナに関して、どう接していいか分からない様子の3姉妹。 そんな折、アヤノの夫ノリオが遅れてやって来る。 ベランダに1人でいるナナを心配するノリオ。 秘密を抱えた姉妹は、他愛のない会話の中で時折、「何か」の視線を感じ、動揺する。 ナナと3姉妹の距離。 父に複雑な感情を持つ姉妹。 アヤノは15歳の時、何があったのか? 姉妹が抱える影。 姉妹はそれぞれ「何か」の存在を感じ、怯える―。 |
スタッフ | 監督:後藤ヤスジ
脚本:後藤ヤスジ 編集:後藤ヤスジ 撮影:後藤ヤスジ・荻島征也 録音:後藤ヤスジ・荻島征也 |
出演 |
萩原彩華
中川彩子 坂内沙紀 内野智徳 吉川真由 AZU |
上映時間 | 23分35秒 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020年 |
投稿年 | 2020年 |
やりたいことは理解できる。ただこういった類のストーリーテリングはよほど見せ方が上手くないと観客には伝わりにくい。セリフの一語一句やさりげないカットに細心の注意を払わないと全てが意味深に思われてしまう。もちろん端々に父親との関係をほのめかす言い回しや映像が現れてくるが、誰がどのように?いつ父親が死んだ?までは突き止めることができない。極力説明しない表現方法に挑む意気込みは大いに買うが、これでは作り手の独りよがりになってしまっているように思える。
役者の個性は素晴らしい。皆、各々光っている。ただアマチュアが陥りがちな演出になっているのが残念。会話劇での演出で一番退屈なのが、向かい合いながら座って喋る手法である。動きもなく同じカットが延々と続いては飽きてしまう。ロケ地によって動きの制限もあるのだろうが、その中で役者を自然に動かしながら会話を展開させていくのかが演出の最大の見せ所なのである。座っておしゃべりなら誰でも撮れる。監督自身のオリジナリティーをそこで見せて欲しかった。
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